世界一になれない?日本のスパコン
日本の最速スーパーコンピュータ 開発計画(京速計算機)の開発予算が削減された。
日本の目指すスーパーコンピュータは、2009年現在世界一最速であるアメリカのRoadRunnerが1ペタ(1テラ×1024倍)Flopsでこれを 10倍上回る10ペタFlopsの性能を目指している。
10ペタFlopsは5万人で1秒1回の計算をする場合、約6400年かかる計算が1秒以内で終わるものとなり、これは現在高速なCorei7のCPU(約43GFlops)を約2千5百万個で同時に計算した性能に匹敵する。
(ちなみに、2009年現在のCorei7のCPU1つで10年前のスーパーコンピュータに匹敵する性能。)
Flopsの計算方法は
Flops = クロック(GHz) × コアクロックあたりの浮動小数点演算回数 × コア数
Corei7の場合
3.2GHz動作 × (4演算/Cycle) × 4コア = 51.2GFlops
(※SSE3を使った場合。実際には約43.7Gflops)
しかし、予算を配分する仕分け人曰く、「世界一になる必要はあるのか、2位ではだめなのか」とのこと。明らかに「科学技術立国日本」をうたう国としてはおかしな考え方だ。科学分野におけるスーパーコンピュータの重要性を知らない発言といえる。
また、理系の分野では「1番」になることが非常に重視される。仮に、ノーベル賞で\おれ2番目に発見したぜ!/といっても白い目で見られて終わりになるのと同じだ。
スーパーコンピュータはなぜ科学分野に重宝するのか。
スーパーコンピュータはなぜ科学分野に重宝するのか。それは日本の文化的要素である「予防対策」 で必須となる。事故や災害を事前に防止するためには想定される事態を実際にシミュレーションする必要がある。
また、シミュレーションによる成果は地震に強い家や安全な車、落ちない飛行機など様々な事故の防止や私生活に直結するものが多い。
スーパーコンピュータにより計算されている物の最も身近なものは気象予想である。観測所レーダーや衛星により日本列島全体の天気を予測するためにスーパーコンピュータである地球シミュレータが活躍している。
計算のイメージとしては、半径10kmの3次元ボクセルブロックの湿度や温度などを計測・演算し、天気予報を行っている。そのため、日本中の観測データを正確に演算し、翌日に発表するためには大量のデータを瞬時に解析することのできる非常に高速な性能が求められる。
また、飛行機で事故にあう確率は20万回中1回である。飛行機など身近な乗り物の事故確率をより引き下げるためには、飛行機の設計段階における的確な3Dシミュレーションを実現する必要があり、その場合、膨大な計算が必要とされ、計算量の乏しいコンピュータでは何千年と計算時間が必要となる。
このように、より安全で安心な物を世界に先駆けて開発するためには綿密な計算(シミュレーション)を行う必要がある。 そのためにも瞬時にかつ高速に計算できるスーパーコンピュータがモノづくりの国日本では必要とされるのではないか。
●参考文献:
・スパコンはもう世界一を目指す時代ではない?(zdnet)
http://japan.zdnet.com/sp/feature/09ohkawara/story/0,3800099690,20403642,00.htm
・Corei7極限検証(Mycom)
http://journal.mycom.co.jp/special/2008/nehalem01/index.html
・スカラ型コンピュータ(e-words)
http://e-words.jp/ (※URLは長いので省略)
・ESC地球シミュレータセンター
http://www.jamstec.go.jp/esc/gallery/index.html
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